運動を始めたいのでどこかのジムかスタジオに通おうかと思っています。
でもネットで探したところ色々種類がありすぎて、どこを選べば良いのか分かりません…。
自分に合う施設がどのようなモノなのか分からないんですよね…。
何か基準はありますか?
確かに種類が多すぎて普通は判断がつきませんよね。
整理してみましょう。
皆さんが街中にあるスポーツクラブ、ジム、スタジオを選ぶ際には以下のモデルから選ぶことになります。
- 総合型フィットネスクラブ
- 24時間ジム型クラブ
- 女性専用サーキット型クラブ
- ヨガ・ピラティス専門スタジオ
- パーソナルトレーニング型ジム
- 市町村が運営する公共型クラブ
- オンラインフィットネス
- その他専門型クラブ
それぞれに、できる運動は違うしメリットとデメリットがはっきりしています。
また、多くは『○○㎏痩せた!』や『△△が改善!』といった効果をうたっています。これはこれで魅力的なメッセージですが、あくまで客を呼び込むためのセールスコピーです。
しかし選択肢は他にもあり、もっとお得に使うやり方があるかもしれません。
選ぶ側としては損をせずに結果を出したいというのが本音ではないでしょうか?
最高に自分に合う施設を誰よりも安く使いたいと思うのが普通です。
スポーツ施設には様々な形態があり、同じ目的でも手段や必要なお金は全然違うのです。
同じ結果を出すのに3千円のことがあれば30万円のこともあります。
桁が2つ違いますね…
この記事ではフィットネス業界歴25年のボクが、スポーツクラブ・ジムの種類を紹介するとともに最適となる選び方をナビゲートしていきます。
この記事で分かるコト
- スポーツジムの種類と価格相場
- それぞれのメリット・デメリット
- 目的別のオススメジム
フィットネスクラブの種類と料金比較
大きく分けてクラブの種類は以下に大別することが出来ます。
- 総合型フィットネスクラブ
- 24時間ジム型クラブ
- 女性専用サーキット型クラブ
- ヨガ・ピラティス専門スタジオ
- パーソナルトレーニング型ジム
- 市町村が運営する公共型クラブ
- オンラインフィットネス
- その他専門型クラブ
※表は右にスクロールできます
料金は全て(公共型除く)月会費制です。
残念ながら都度払いは出来ません。
それぞれの特徴を見てみましょう。
総合型フィットネスクラブ
マシンジム、フィットネススタジオ、プール、風呂、サウナが併設されているフルスペッククラブの事を言います。この後に紹介するクラブの全ての要素を含んでいます。
またプールを施設内に抱えるのは公共施設を除きここにしかありません(プールがない場合もあります)。
運動アイテム数と施設の充実度では最も優れています。利用頻度の高い人ほど価値を見出すことが出来るでしょう。
大手資本の子会社が運営していることも多いです。よって個人情報取扱い等のコンプライアンスがしっかりしている傾向があります。
その割には料金は良心的で、コスパは非常に高いといえます。
代表的なフィットネスクラブの紹介です。
>>ティップネス
総合型クラブのメリット
規模の大きさに尽きます。豊富なアイテム数により一般的な運動であれば出来ないコトはないと言えます。
特にスタジオは2面、3面持っているクラブもありレッスンの種類・本数とも専門型スタジオでさえ凌駕します。目標・目的がはっきりしない人にでもオススメです。
総合型であれば必ず自分に向いている運動が見つかります。
規模が大きい分、建物そのものの作りがしっかりしているので居心地も良い傾向にあります。
また、風呂やサウナなどリラクゼーション設備も充実しており銭湯に毎日通うよりも安くつきます。その気になれば一日過ごすことができるでしょう。(実際結構そのような人はいます)。
総合型クラブのデメリット
アイテム数の多さがそのままデメリットに繋がります。
何をしてよいのか分からないのです。
往々にして人は誰かに決めてもらった方が楽になることが多いものですが、基本自分で選ばなければなりません。というか自由です。
もちろん専門のスタッフがナビゲートしてくれますが実際に身体を動かすのは自分自身なので設備を使いこなすまでに時間がある程度必要です。
また案外多いのが他の会員とのトラブルです。どこのクラブにも必ず場を仕切る常連がいます。仲良くできたり関わらないようにできたらよいのですがよいのですが揉めてしまうと無駄なストレスを抱えることになります。人が多く集まる場所なので他の業態に比べて若干確率は高くなります。
総合型フィットネスクラブ関連の記事です。
選ぶ際の参考にしてみてください。
24時間ジム型クラブ
ランニングマシンやバイクなどの有酸素運動マシンや筋トレマシンをいつでも使うことが出来ます。
2010年あたりから急激に数を伸ばしています。基本マシンジムと簡易のロッカールーム・シャワー室が併設されています。
面積はそれほど広くないことが多いですが、自動ゲートや24時間型運営を行うためのハイテク機器を取り入れており、お手軽に通いやすいです。
エニタイムフィットネスやジョイフィットなど全国展開されているクラブも多く相互利用が出来るクラブが多いのも特徴です。
ジム型クラブのメリット
筋トレしかしない、ひたすらエアコンの効いた場所で走りたいなどジムマシンを用いたトレーニングに特化したい人は圧倒的に使いやすいです。
ロッカールームからトレーニング場所が近いのも何気にプラスポイントです。総合型のメガクラブでは現場に着くまでに一分以上かかることもあり、10回通えば10分のロスが生まれます。
他クラブで働くトレーナーやインストラクターなど業界の人間が自主トレの場として入会している事も多いです。
つまりトレーニングを知っている人にとっては使いやすいのです。
またジムマシンに特化していることからライフフィットネスやテクノジムなど海外有名メーカーの本格マシンを採用していることが多いのもプラスポイントです。
ジム型クラブのデメリット
接客に力を入れているクラブもありますが、基本ジムでのトレーニングはセルフです。トレーニング知識がある人はやりやすいですがそうでない人は試行錯誤しながらやることになります。
ジムでのトレーニングは一見ハードルが低いですが専門性も要求されるため、軽く体を動かしたい人や高齢者には向きません。
入会ハードルの低さとは逆に本格的に鍛えたい人にこそ向いていると言えます。
またスタジオを併設しているジムは少ないです。スタジオのグループレッスンは習い事感覚で運動習慣が身に付きやすいため女性に好まれる傾向があります。よって初心者女性にはオススメできません。
オススメ24時間ジム型クラブの紹介です。
女性専用サーキット型クラブ
2005年ごろからカーブスを筆頭に店舗数が爆発的に伸びており、現在最も店舗数が多いフィットネス形態です。
会員とのコニュニケーションに力を入れているのが特徴です。クラブによっては会員全員をファーストネームで呼ぶようにしているくらいです。
『30分フィットネス』など会員のメリットが回転率を上げることに繋がるため売上対策にもなっています。ビジネスとしても成功しています。
ところでカーブスに触発された大手クラブが次々と後追いで参入しましたがことごとく失敗しています(笑)。やはり形だけマネてもうまくいきませんね…。2021年現在そのようなクラブはほとんど淘汰されています。
女性専用サーキット型クラブのメリット
短時間、お手軽、男性がいない、レイアウトが女性向けなので居心地が良いなど他の形態とは一線を画する要素があります。
トレーニングメニューがある程度決まっているため初心者でもとっつきやすくスタッフは親身になってくれるため承認欲求は満たされやすいと言えます。
女性が運動不足解消として行うのであれば最もおススメ出来ます。
女性専用サーキット型クラブのデメリット
使うマシン、レッスン内容がライトすぎます。もちろん運動不足解消であれば十分すぎる設備ではありますが、しっかり鍛えてボディーラインを変えるようなトレーニングはちょっと厳しいでしょう。
またレッスンの質・種類・強度は総合型や専門スタジオに遠く及びません。
必然的に高齢女性が多くなります。それ以外の人には物足りなくなる可能性があります。
ヨガ・ピラティススタジオ
ヨガやピラティスをメインにコンディショニング系のレッスンをメインに提供しているクラブです。LABAやCALDOが有名です。
簡単なトレーニングマシンを置いているクラブもありますが、ほぼレッスンを受けるための場所と思ってください。ホットヨガと岩盤浴、エステなどとセットになっていることもあり、美容を意識している人向けです。
エステサロンを経営しているような企業が親会社にいる場合が多く、女性をメインターゲットにしているオシャレな印象です。
ただしピラティスをメインにしているスタジオの場合はヨガに比べて機能改善やトレーニングに注力していることが多いです。
腰痛改善や骨盤矯正、更年期障害で悩んでいる人にとって直接改善につながるような指導が受けることが出来ます。目的がはっきりしている人に向いているでしょう。同じカテゴリーに入れていますがヨガとピラティスは別物と思ってください。
ヨガ・ピラティススタジオのメリット
なんといっても質の高いヨガとピラティスをたくさん受けられることです。その他にもコンディションを整えるクラスがたくさんあります。
女性専用がほとんどを占めているため異性を気にする必要がないのも気楽です。通うことが一つのステータスでありオシャレな自分を感じさせてくれるような空間と演出があります。
汗を目いっぱいかくようなアクティブなレッスンはほとんどないので静かにトレーニングをしたい人にとっては最高の環境となるでしょう。
ヨガ・ピラティススタジオのデメリット
アクティブ系のレッスンが受けられない事です。
総合型クラブでよくあるのが、ヨガを受けたくて入会したけどやってみたらエアロビクスやダンスの方が楽しかったというようなパターンです。しかもかなり『あるある』です。
運動初心者の場合は自分に何が向いているかは分からないものなのです。選択肢は多い方が良いです。
また案外料金が高いです。アイテムはほぼスタジオ単品ですが様々なオプションが充実していることもあり、総合型クラブよりも数千円高くなります。
パーソナルトレーニング型ジム
マンツーマンで指導をすることを基本とした『パーソナルトレーニング』を提供してくれるジムです。インパクト抜群のテレビCMで有名なRIZAPが有名ですね。
料金は最も高額で他の形態と桁が一つ違います(笑)。
ただし3ヵ月程度の期間限定となりますからてっとり早く理想のボディを手に入れたい方にとっては良いのではないでしょうか。たいていの場合返金保証がありますから安心です。
どうしても効果を出さなければいけない人や、結婚式を控えているような期限が決まっている人にオススメです。
完全予約制で行うのでトレーナー以外の人と話すことはほとんどありません。よく訓練された信頼のおけるトレーナーによる運動指導と栄養指導を受けることが出来ます。
パーソナルトレーニング型ジムのメリット
確実に成果を出せることです。
結果を出すにはある程度の専門知識と経験が必要になってきます。いくらクラブに通っているといってもセルフでやっている限りは初心者が短期間で健康的に結果を出すのは難しいでしょう。
残念ながら僕の経験上、口頭でいくら時間をかけて説明してもマンツーマン指導にはかないません。口で言って分かるのならみんな簡単に痩せることが出来ますね。
ところで結果が出なかった時の不安があると思いますが減量であれば問題ありません。間違いなく結果が出ます。実は専門家にしてみれば減量は簡単なのです。
その他の目的であれば改善できないこともあります。
パーソナルトレーニング型ジムのデメリット
値段が高いです。
まあこれに関しては承知の上でしょうから多くは語りません。
しかし、一つ言えることは『短期間でお望みの成果を得ることが出来るのならば決して高くはない』ということです。10年間なんとなくやっているけど成果を出せない人をたくさん見ていますので。
それよりもボクが最も伝えたいのは、どんどん活動量が減りつつある現代社会において運動は一生続けなければならないものです。仕事と同じでライフワークとして行わなければなりません。
短期間で痩せたとしても、過酷な体験をすることによって運動が嫌いになるくらいなら、いくら成果が出たとしても本末転倒です。
パーソナルジムにちゃんと通えば全員痩せます。しかし問題はそれをこの先ずっと維持することが出来るかどうかです。それを可能としてくれるトレーナーを選びましょう。
市町村が運営する公共クラブ
都会でも地方でも各地域の行政には『スポーツ振興課』のような部署があります。地域差はありますが地域住民の健康を促進することを目的として一般的なスポーツクラブと同じような施設が多数存在します。多くは体育館に併設されていたりして市町村の所有地にあります。
2005年より全国的に『指定管理制度』(ウィキペディア)が導入されて以来、市町村から依頼された民間のフィットネスクラブや健康関連の企業が運営しています。よって中で受けられる運動指導等のサービスは他の業態で受けられるレベルのものが用意されています。
ジムだけやプールだけのところがあれば総合型クラブと同じ規模のところもあります。
ただし、もともと営利目的で作られた施設ではありませんので非日常を体感できる空間や運動設備に難がある場合があります。
公共クラブのメリット
金額が安いです。
通常フィットネスクラブは月会費制のサブスクリプションですが、都度払いができます。
しかも運営は民間企業なので受けられるサービスは同等のものとなります。
例えば総合型クラブで行っている大人気レッスンが、同じ企業が指定管理業者として入っている公共クラブでは格安で受けることが出来たりします。
あとプールがあればオススメです。かなり大きな予算をかけて作っているので民間クラブのプールと比べて贅沢なつくりとなっています。ろ過装置など目に見えない設備にも厳しい基準で採用されていることが多いです。
公共クラブのデメリット
何と言いますか…公共施設なのです。
例えば災害時の避難場所に指定されていることもあるため、ジムより広いロビーがあったり求めてもいないアート作品に金がかけられていたりします。そもそも利用者目線で施設が作られていません。
本来ロッカールーム・ジム・プール・スタジオはフィットネスクラブの要と言える場所ですがそのような発想がないのです。
民間のフィットネスクラブであれば10億円もかければかなり立派なクラブを建てることが出来ますが、公共施設の場合30億円くらいの予算を使ってるのに小さくまとまった運動施設になることが多いです。
図体だけはゴツイが中身がスカスカなのです(プールだけは充実している事が多い)。
開発側には顧客視点での発想が徹底的に希薄なため、ユーザーは通う事による楽しみを感じにくいと言えます。
オンラインフィットネス
ネットでつないでモニター越しに運動指導を受ける仕組みです。
自宅にいながらお手軽に専門知識のあるインストラクターやトレーナーの指導を受けられます。
月額制であらかじめ用意されているレッスン動画を見放題のものとリアルタイムでレッスンを受けるタイプのモノに分かれます。新型コロナウィルスの影響により2020年以降、急速にシェアが伸びてきました。
今のところオンラインフィットネスがメインのエクササイズという人はあまりいませんが、今後どんどん進化して参加者も増えるでしょう。
伸びていくのは間違いがなく最もホットな業態です。
オンラインフィットネス関連の記事です。
>>【オススメ9選!】専門家がオンラインフィットネスを完全比較
>>オンラインフィットネスの必要性【時代に求められた健康サービス】
その他専門型クラブ
ボディビルジム、暗闇ボクシングやサーフィンフィットネス、ブルブル振動マシンなど特定のトレーニングやスタジオレッスン、マシンに特化したクラブです。
一般的なフィットネスクラブの中で提供しているサービスの一部をピックアップして演出を加えたり、最新のトレンドを海外から一早く取り入れ提供するような形が多いです。
タイプ別のオススメ施設
タイプ別にオススメの業態を紹介します。
詳しく紹介した記事はコチラになります。
とにかく痩せたい!スリムになりたい!!
痩せるためには運動量を増やすか、食事管理をする以外に方法はありません。
自分でやるか専門家に任せるかで選ぶクラブは変わります。
- 総合型クラブ
- 24時間ジム型クラブ
痩せたいのであれば、ある程度の運動量がなければ無理です。
有酸素運動と筋トレがしっかりと行える上記の環境でなければダメです。
- パーソナルトレーニング型ジム
数千人(数万人?)の実績データを基に最も効果的な方法で導いてくれます。
お金はかかりますが、言われた事を普通にやれば必ず結果は出ます。
がっつり筋トレをしたい
マシンとバーベル・ダンベルの設備があるのは絶対条件ですが、台数の多さが大切です。
ウェイトトレーニングは一度始めると同じ道具で数セット行うので、数十分待たなければならないことがあります。
洗練されたレイアウトよりも、ちゃんとトレーニングができる環境を見極めましょう。
- ジム型クラブ
言わずもがなですね。それ専用の設備内容で余計なものはあまりありませんからトレーニングに集中できます。
- 総合型クラブ
初心者の場合はフォロー体制がしっかりしている総合型の方が安心です。
最近はYouTube等で事前知識を持ったうえで通う人も多いのですが、細かなフォームまでは把握しきれていないものです。
また、やってみたらすぐに飽きてしまう人も多いので、選択肢の多い総合型クラブなら挫折しても大丈夫です。
激しいのは嫌だけど運動不足を解消したい
目的と言えるほどのモノがなく、なんとなく運動を開始したい人は結構います。
そんな人には運動よりもコミュニケーションやリラクゼーションが充実したクラブがおススメです。
激しいコトをすること無く、快適に運動不足を解消できます。
- 女性専用サーキットクラブ
スタッフの接遇力に力を入れているクラブが多く長続きもしやすい傾向があります。
残念ながら男性は不可です。
- ホットヨガスタジオ
オシャレなクラブにしているところが多く、汗もたくさんかけます。
満足度を高めてくれる工夫がされているので、通う習慣も高まるでしょう。
オンラインでコスパ重視!
クラブに通うことなく出来るだけ低予算、かつ効率よくやりたい人はネット環境を利用するば同じように出来ます。
- オンラインフィットネス
高いレベルのインストラクターのレッスンを低料金で受講することが出来ます。
非常にコスパが良いです。
- オンラインパーソナルトレーニング
2021年はパーソナルトレーニングの領域が大きく広がる年になります。
安いとは言えませんが、リアル店舗に通うよりは遥かに低料金で済ますことが出来ます。